ティール組織を読んだ
少し前に全部読んだので感想。
構成としては以下のような感じ
- 今まで企業がどういう組織形態だったのかを歴史的に振り返る
- ティール組織の実例を紹介
- ティール組織の導入方法
ティール組織 is 何?
上司、部下の関係は存在しない会社の目的のために一人ひとりがルールを決めたり意思決定をしていく組織のこと。従来の組織形態とはかなりかけ離れているので、こんなこと実現できるの?と思うかもしれないが実例は結構ある。
- 自主経営(セルフマネジメント)
- 全体性(ホールネス)
- 存在目的
上記3つ構成されている。
自主経営は、誰からの指示を待たず自ら必要なメンバーと一緒にミッションを達成していけること。すべてのメンバーからフィードバックを与え合いお互いに成長できること。
全体性は、社員自身の感情をオープンにすること。メンバーが自分の本音を出すことで「心理的安全性」が保証されること。
存在目的は、組織が何のために存在するのかを常に考えること。その目的のために社員は行動するため「当事者意識」が強くなる。
ティール組織の事例
ビュートゾルフ
オランダにある「在宅介を支援する企業」で、マネージャーが存在せず850ほどのチームがぞれぞれ予算やルールをチームごとに意思決定しながら業務をしている。人事や経理などのバックオフィスも存在しない。40〜45チームに1人のコーチが存在する。コーチは意思決定権がなくひたすらアドバイスをしていく存在。
ザ・モーニング・スター・カンパニー
世界最大のトマト加工会社。全社員がマネージャー権限を持つ。給与や報酬などはすべて「社員」が決定することができる。
パタゴニア
「リーダー層」「マネージャー層」「プレイヤー」の役職が存在するが、リーダーのは取り組む必要のある問題だけを提示して後はチームに委ねている
ティール組織の導入
既に組織形態が決まっておりかつ企業の規模が大きいと導入するのは困難である。経営者がしっかり音頭を取ってやらないと厳しい。
ホラクラシー組織との違い
ホラクラシー組織はティール組織とは違い、明確なビジネスモデルが存在するのに対して、ティール組織は明確なビジネスモデルが存在しない。
感想
自分は現職でこのティール組織に影響を受けている企業に努めているのでこの本を読んだときにこの本の通りなんだな。と感じた。
特徴としては、
- 全員が意思決定権を持っているので、会社を変えていける。
- 給与、評価は自己決定
- いわゆる上司、部下の関係はない。
半月ほど働いているが、ティール組織のメリットでもある「働きやすさ」はとても良いし、メンバー全員が会社全体をどうしていくか常に考えて業務を遂行している。ティール組織のデメリットに「各個人が自立している」ことがあるがみんな大人なので今の所デメリットに感じていない。
また思ったこととして、「心理的安全性」「当事者意識」などの言葉だけ並んで大切にしています。というのは結構危ないと思っていて企業がティール組織でないとそもそも大切にするの難しいなと感じてしまった。会社の理念とか雰囲気って変えるの中々難しいし、例えばあるチームだけはティール組織っぽく意思決定していくんだ!といって導入しても周りからの理解が得られないと簡単に頓挫するだろうなと。スクラムとかも何か近い雰囲気がしている。